戸田和敬、三宅梨紗子
広島県東広島市が発注した道路の維持管理工事で便宜を図った見返りに現金を受け取ったとして、県警は27日、東広島市建設部維持課主査、平岡尚之容疑者(47)=東広島市西条町寺家=を収賄容疑で逮捕し、発表した。また、市内の土木工事業「誠華」の前社長岩岡芳晃容疑者(44)=東広島市志和町志和堀=を贈賄容疑で逮捕した。いずれも認否を明らかにしていない。
逮捕容疑は、平岡容疑者が今年4月21日ごろ、東広島市が発注した昨年度の東広島市安芸津町の道路や河川の維持業務をめぐり、受注した元請け業者に「誠華」が下請けになるよう働きかけるなどの便宜を図った見返りに、岩岡容疑者から現金50万円を自宅前で受け取ったというもの。
捜査2課によると、同社は実際に樹木の伐採などをする下請け業務を受注した。両容疑者は知人同士で、平岡容疑者は道路や河川などの維持修繕業務に関する事務執行の職務権限があったという。関係者によると、岩岡容疑者は県警からの事情聴取を受け、自身の責任を認めて8月末で社長を辞任したという。
職員の逮捕を受けて、高垣広徳・東広島市長は「今回の逮捕を重く受け止め、市職員全員で共有し再発防止を図る」とのコメントを出した。誠華は「取引先、発注者に迷惑をかけている。市民、県民に謝罪したい」としている。(戸田和敬、三宅梨紗子)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル